介護福祉施設の建築に数多く携わった建築会社でも、実際に居住されたり利用される利用者の立場や、運営者の立場を経験出来るものではありません。介護福祉施設の建築は固定概念にとらわれず、様々な場面をふまえて設計を考えることが大切です。介護福祉施設を建築する際のポイントをいくつかまとめてみます。
介護福祉施設は、一般住宅とは違い必要な広さや建築費用が分かりにくいものです。 ただ、予備知識がないと、設計者する側が考えたものが、広さや建築費の基準と考えてしまいます。 介護福祉施設にも基準となる広さや建築費の目安がありますので、様々な情報を収集してことをおすすめします。 デイケア・デイサービスを例にとると、概ね「利用定員×2」の坪数が目安となります。 定員20名なら40坪。30名なら約60坪といった具合です。 建築費については一般住宅同様、立地条件や設計仕様によって異なります。どのくらいの設備仕様で坪単価がどのくらいになるのかを把握しておくことも大切です。
介護福祉施設の場合、一般住宅と違い「駅は近い、交通の便が良い、近くにスーパーや学校がある…」といったことはほとんど関係ありません。それよりも交通量の激しい通り沿いより、1本通りを入った場所の方が良いでしょう。 施設を利用する方が周囲の視線を気にするような場所や、交通量が多く車が停めにくい、事故に遭う可能性があるといった場所は避けるようにしたいものです。また、デイケアやデイサービスの場合、利用者の送迎の必要もありますので、例え静かなところでも市街地からあまり遠い場所だと、送迎に時間が掛かってしまいますので注意が必要です。
介護福祉施設を建築するにあたって、必要と思われるものをすべて満たしていくと、規模が大きくコストのかかる建物になってしまいがちです。施設基準を満たすことは当然ですが、基準以外にことについてはどうしても必要かどうかを検討した上で、無駄なものは省くようにしていくことが大切です。具体的な建築費ついては、新築ならおおよそ坪単価60万円、改修だと坪単価35万円くらいに収まっているのが一般的です。
介護福祉施設も一般住宅も、見た目の豪華さりよも実用性、機能性がポイントです。快適性や住み心地の良さを念頭に、建てる側の自己満足に走らないように計画を進めましょう。介護福祉施設建築で重要なのは、利用者が快適に過ごし、満足のいくサービスを提供できることではないでしょうか。予算をかけるところは十分にかけて、抑えるところはできるだけ抑えましょう。 まずは、介護福祉施設の建築を経験している工務店に相談し、実際の施設を見学しながら話を聞くことから始めてみましょう。
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