【コラム】「呼吸」暮らしの中のヨガ② 豊かに生きる為に
公開日: : 最終更新日:2020/08/08 コラム
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生きていると思いがけないことが起こるものです。
このところ本当にいろいろなことがありました。
先が見えない状況にひどく落ち込み、立ち直れないのではないかと思ったくらい。
そんな私を支えてくれたのは母や傍にいてくれる友人達でした。
「どんなことがあっても味方だからね」
「私は何のために存在するの。もっと頼って良いんだよ」
多くの言葉に救われ、前を向いて歩き出そうと思えました。
言葉には発する人の魂がこもっていて、魂からの言葉は響きます。人生の中でこんなにも励まし続けて貰ったことはなかったような気がします。
1人では生きていけないと心から思ったと同時に周りにいてくれる大切な人達をより大切にしようと思いました。
そんなときにふと出た「幸せだなぁ」という一言。
発した瞬間になんとなく違和感。簡単に口に出してしまいがちですが、実は簡単なものでは無いのかなと思ったりします。
幸せってどこか究極なものに思えます。人生の極致と言いますか、一生を終える直前に思えることで。日常的に感じる幸せは言い換えると豊かさなのかもしれません。豊か(さ)と辞書で引くと満ち足りて不足が無い、恵まれていてゆとりがある、心や態度に余裕があると出てきます。
ある媒体では豊かさの4つの定義として
(1)感情的な豊かさ
(2)時間的な豊かさ
(3)場所に関する豊かさ
(4)分かち合いの豊かさ
とあります。
(1)から(3)までは自分自身でコントロールできる状態で望み通りになることによって豊かさを得られるそうです。なかでも1番大切な定義が実は(4)分かち合いの豊かさだそうです。
前項に話を戻しますが、何か悩みや行き詰ったときに相談できる人が周りにいることが重要ではないかと思います。話を聞いて相槌を打ってくれる、ただそれだけで安心することってあります。あるいは、同じ時間を共有し楽しく食事をすることも音楽を聴くことも分かち合いです。日常のなかには多くの分かち合いがあり、より深く重ねていくことで豊かな心は育まれるのでしょう。
これまで何度かタイに旅行に行き、気付かぬうちに魅力にとり憑かれてしまった私ですが、良い意味で豊かさの価値観ががらっと変わる出来事がありました。タイの首都バンコクは人口が約878万人で観光客の出入りも多いせいか、見渡す限り人に溢れています。ここ10年余りの経済成長率も目覚ましく、大型ショッピングモールや高層ビルが次々と建設されています。
そんなバンコクを訪れた際に、大きな通り沿いを歩いていたときのことです。
ハイブランドに囲まれたきらびやかなビルを眺めながら友人との会話も弾みます。しかし、その通りからすぐ裏の路地に入った瞬間に物乞いが視界に入りました。貧困の理由からでしょうか、小さな子どもが母親と一緒に道行く人に声をかけ続けています。日本ではまるで考えられない光景に驚きを隠すことができませんでした。こんなに幼い子どもが生活の為に身を張っているのかと思うと複雑な思いに駆られました。
ただ、その親子の表情が晴れ晴れとしているのです。今の置かれた環境を精一杯楽しんで満足しているようにも見え、可哀想だと思ってしまった私の心の貧しさにはっとしました。物質的な豊かさを得られたとしても精神的な豊かさが増すとは言い切れませんし、逆も然りです。豊かに生きることは、その人の価値観によって異なりますし年代や置かれた環境によって変化するものでもあり1人1人の豊かさがあります。
「生きてるだけで丸儲け」最近になってようやくこの言葉がすっと腑に落ちています。
鎌倉の建長寺の初代住職となった蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)の教えですが、「今、現に生きていることこそが全て。それ以外に何を求めるのだ。」という意です。吸う息があり吐く息が繰り返され呼吸をもって私たちは生存しています。生きていることを確認できる手段が呼吸ではないでしょうか。
豊かに生きる、そして幸せになるためには呼吸が無いとはじまらず、生きてこそ全てです。私は私のままで価値があるんだと気づけた瞬間から歯車が動き出すような気がします。死ぬ理由や生きる理由なんてものは存在しないのだと思います。我々はただ生きていることに価値があるのであって、理由を探そうとしてはいけません。理由を探し始めたらつらくなってしまうことだってあります。そんなときは、ゆっくり3回深く呼吸をしてみましょう。あぁ私は生きてるな、そう思えたら大丈夫。それだけで良い。
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大竹沙紀
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