工務店 経営 最新発表、空き家の状況
総務省が発表した「令和5年住宅・土地統計調査」の速報集計結果により、最新の空き家状況が明らかになりました。
以下、主なポイントをまとめてみましたので、参考にされてください。
1. 空き家の現状
空き家数:900万戸(前回調査比51万戸増)
空き家率:13.8%(同0.2ポイント増)
2. 空き家の分類と問題点
空き家の分類:
賃貸用空き家
売却用空き家
二次的住宅
その他空き家(主に放置空き家)
問題の焦点:放置空き家の増加。特に「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」が社会的課題となっています。
3. 地域別の空き家率
空き家率が高い地域:
鹿児島県:13.6%
高知県:12.9%
徳島県と愛媛県:12.2%
空き家率が低い地域:
東京都:2.3%
神奈川県:3.3%
埼玉県:3.7%
4. 法改正と対策
空家等対策の推進に関する特別措置法の改正:
2023年6月に成立、12月に施行
空き家の活用拡大、管理確保、特定空家等の除去を目的とする
「管理不全空家」の位置づけや固定資産税の住宅用地特例解除などが強化される
5. 民間と自治体の取り組み
全国空き家対策推進協議会:地方公共団体と連携し、情報共有や専門家との対応施策を進める
全国空き家対策コンソーシアム:
さまざまな業種の事業者が集まり、空き家対策を推進
東京大学連携研究機構による「空き家の外部不経済性に関する研究」
長期空き家が周辺住宅の取引価格に与える影響を定量的に解説
6. 空き家所有者の意識変化
カチタスの調査結果:
空き家対策特措法の認知度:53%(昨年比13ポイント増)
法改正の認知度:52%
空き家対策として「賃貸」の選択が増加
7. 建築会社への提言
所有者の意識向上:空き家の除却や活用には所有者の意識向上が不可欠
連携の重要性:自治体と民間の連携が必要
事業提案:所有者が一歩踏み出せるような具体的な事業提案を進めることが重要
空き家問題は建築業界にとっても大きな課題であり、同時に新たなビジネスチャンスでもあります。今後の動向に注視し、適切な対策を講じていきましょう。
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