国産材利用 国土地理院が盛り土データを全国に提供
今回の熱海での土石流被害は本当に痛ましいですね。
そして皆が思うのは
「次に同じような被害が出そうなところをどこか?」
ということだと思うのですが、
国土地理院のほうで概略的ながら
データを関係省庁や地方公共団体に提供することになったそうです。
以下記事の内容です。
静岡県熱海市で7月3日に発生した大規模な土石流に関して、起点となった土地の盛土が大きな要因となった可能性が指摘されていることを受けて、国土交通省は同9日、時期が異なる整備済みのデジタルマップを比較して、全国の盛土の可能性がある箇所の概略的な抽出を行うと発表した。今後の盛土の点検の参考とすることが目的。
国土地理院による作成時期が異なる基盤地図情報数値標高モデルのデータを使用する。1990年から2000年頃までの地形を反映している、1/25000地形図のデータを基に作成したもの(水平精度は17.5m、標高精度は5.0m。全国整備済み)と、 2008年頃から本格的な整備を開始した、航空レーザ測量により作成したもの(標高精度は 0.3m。全国約7割で整備済み)を比較。標高差分データから盛土可能性(標高差+5m以上)の箇所を抽出して、関係省庁や地方公共団体に提供する。
実際の盛土の点検の実施に関しては、今後、関係省庁と連携しながら進めるとしている。
今回の土石流の原因は、
発端の盛り土部分と近辺の開発状況、
そして地下水と
複合的に問題がからんでいるようなのですが
現時点では
盛り土部分に排水設備がなかったとのニュースが出てきています。
もちろん、排水設備がないとすれば
簡単に言って「ダム」を作ったようなものですから
土地の保水力を超える水分がたまれば
いずれは流れ出します。
現在の日本のように今までにない量の
豪雨が降ったりすれば
全国の似たような場所が
決壊する恐れが出てきます。
おそらく
そうならないように
各県、各市町村で
危険な場所を割り出して
ハザードマップに加えたり
行政指導を行なうでしょう。
ただ、そうは言っても
通常業務もあるなかで
限られた人員で
探し出すのはとても大変なこと
だと思います。
きちんと申請して盛り土してる
場所ばかりではありませんからね。
そういった意味でも
今回の国土地理院の
データ提供はありがたいはずです。
ぜひ早めに全国の危険箇所が
判明されることを願います。
ところで、近年、土砂崩れのニュースが
増えたと思いませんか?
実際のデータはこのとおりで
過去50年間で1.5倍以上に増えています。
ちなみにこの数年では土砂災害の発生件数は
年間1500件を超えています。
この原因の一つとして考えられいるのが
「森の砂漠化」
です。
どういうことかというと
一見、木がたくさんあって森に見えても
実は枯れかかっている木ばかりで
地面に陽が差し込まず
生き物がいない状態のことです。
こうなってしまうと
本来、木の根っこや草やコケなどがもっている
「保水力」
がほとんどなくなってしまい
降った雨水が地表を流れていってしまうと
言われています。
だから時々は木を間伐しないといけないのですが
現在の日本では
国産材の木を使う建築会社さんが減っていたので
このような状況が起こっているともいえます。
いまはウッドショックで
外国産材が入らなくなって
一時的に国産材の利用が増えていますが
本来は安定的に国産材を利用する流れに
ならないと製材所も機械を増やせませんから
安定供給できません。
みなさん、建築会社も一般の方も国産材を使って
日本の国土、日本人の安全を守りましょう!
記事 コミュニティービルダー協会 浄法寺亘
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