5月の飛び込み営業の思い出
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最終更新日:2021/05/20
住宅営業, 工務店, 社会
今年はもう早くも梅雨入りだそうですね。
最近は空梅雨というか短い梅雨が多かったので、いつもよりも20日も早い梅雨入りと言うのはちょっと驚いています。
猛暑が多いので水不足にならなくてよいのは助かりますね。
5月になって新しく就職した人たちもちょっと慣れてくる頃だと思います。
私も20何年前は初々しい新人でした。
私が新卒で入った会社は営業社員の場合、4月は研修と現場監督と一緒に現場に行って職人さんの手伝い、
5月に入ると「飛び込み営業」というスケジュールになっていました。
先輩の営業社員に同行して、先輩がお客様と打ち合わせをしている1、2時間程度、その周辺(築30年くらいの住宅地)を飛び込み営業するわけです。
今考えるとまるで空挺(落下傘)部隊のようですね。
会社の用意した飛び込み営業用のトークスクリプト(台本)を暗記して、それに従ってトークを展開するのですが確かこんな感じだったと思います。
営業:こんにちは〇〇ハウスと申しますて住宅会社のものですけれどもご主人様はいらっしゃいますか?
奥様:いませんよ。
営業:そうですか。では申し訳ございませんが名刺をお渡しして頂けますか?」
奥様:はい。
営業:今お客様の所では先の事かも知れませんけれどもいつか新しい家を持ちたいなぁといったようなご計画はお持ちでらっしゃいますでしょうか?
奥様:さあ。
営業:そうですか。大きな買い物ですからね、すぐということは(略)
飛び込み営業ですから基本的に優しくされるわけがないので、5回くらい断りを受けても糸口を替えてヒアリングをかけて、建築の意思があるようなら更に具体的な部分をヒアリングしていくという展開になっていました。
会社のルールで「面談3000件終了」もしくは「1棟契約」が飛び込み営業卒業の条件でした。
面談ですから「ピンポーン」とチャイムを鳴らして、出てくれなければノーカウントです。
当時は主婦の方も今よりは多かったとはいえ、おおよそ在宅率は4割くらいではなかったでしょうか。
だから面談3000件は訪問件数でいくと7000件くらいになります。
私は9月の契約でしたから、ギリギリで1棟契約のほうが早く終わることができました。
はじめに奥様とお話しした時はリフォームして2、3年なので建て替えはないよ、という話でしたので、お話を聞いてくださったお礼の手紙だけ送ったのですが、そのちょっと後に「お母さんと同居することになった」とお電話をいただいて商談になり契約に進みました。
契約いただいたのは殆ど当時の上司の同行のおかげでしたけど嬉しかったです。そのへんのお話は私の著書にも書きましたので、興味のある方は読んでみてください。
そして飛び込み営業を卒業するとモデルハウス(展示場)に入って、来場するお客様の応対になるのです。
さすがにお客様のありがたみがよくわかります。
話は戻って5月の頃ですが、だいたい1日100件くらい訪問していました。
当時はそのくらい訪問すると見込みになりそうなお客様が1件くらいはいたように思います。
一見非効率で辛い飛び込み営業ですが、私はトークの組み立てを考える技術がとても養われました。
今はコロナですから直接訪問というわけにはいかないと思いますので、対象となるエリアに「ZOOM住宅相談」といったチラシをポスティングしてお客様とのきっかけを探ってみるのもいいかもしれませんね。
記事 コミュニティービルダー協会 浄法寺亘