工務店 経営 新築住宅の省エネ義務化
今回は、日本経済新聞の有料会員限定記事に
「新築住宅の省エネ義務化、国交省25年度にも」
という記事が出ていましたので紹介します。
”国土交通省は2025年度にも、新築住宅について、省エネルギー基準の適合を義務付ける方針だ。
21年度からは、中規模オフィスビルなどの義務化が始まるが、個人の住宅は省エネ性能に関する説明義務にとどまる。
政府は50年のカーボンニュートラルを掲げており、日本の二酸化炭素排出量の15%を占める家庭分野の改革を進める。
国交省は4月に検討会を設置し、夏頃に方向性を取りまとめる考え。
戸建て住宅だけでなく、マンションも義務化の対象とする方針だ。
検討会では、省エネ住宅の義務化に向けた財政や税制面の支援策を議論する。
21年4月に施行の改正法で、オフィスビルや商業施設など新築の建築物(延べ床面積300平方メートル以上)は省エネ基準への適合が義務化される。住宅については建築主へ省エネ性能の説明義務制度を創設する。
省エネ基準への適合が義務化されると、外壁の断熱材、高断熱性の窓設置、高効率の空調や発光ダイオード(LED)照明の導入などが求められる。これまではコストがかさみ、悪影響が及ぶと考える業界の反対が根強く、住宅は義務化には至っていなかった。
政府は20年12月末に発表した温暖化ガス排出ゼロに向けた実行計画「グリーン成長戦略」で、30年までに新築住宅の排出量平均をゼロにする目標を掲げた。
これまで政府は省エネ住宅の普及のために補助金や家電などと交換できるポイント付与といった優遇策を打ち出してきた。だが、足元では省エネ基準に適合する新築の小規模住宅(300平方メートル未満)は約7割にとどまる。脱炭素化をより強力に推進するためには供給段階での規制が必要と判断し、義務化に踏み切る。”
今、政府の方では2030年までに新築住宅の排出量平均を0にするっていう目標を掲げたんですね。
いわゆる、12月末に発表されたグリーン成長戦略っていうものです。
確かに今、徐々に省エネ化、新築の省エネ化というのは進んでるわけなんですがこれを義務化するかどうか。
というところが、先日も河野大臣と国交省のお役人さんがインターネットに出て議論してたわけなんですけども、もう個人的に言えば、省エネの義務化はした方がいいと私は思っています。もちろん、住宅を建てるときの単価が上がるとしてもです。
理由としては、
一つ目は家の金額が上がってもその分の元は取れるということ。
二つ目は環境に負荷をこれ以上増やすべきじゃないということ
三つ目はエネルギーの無駄を省くということ。
四つ目は住む人の健康に良いということ。
「コストがかさみ悪影響が及ぶと考える業界の反対が根強く~」という見解が出ていますが、これはいったいどこから出ているのか不明なんですよね。
建築業界の団体と言うと住団連が思い浮かびますが、そのような様子はありませんし、大手ハウスメーカーが反対するかと言うとそれもあまり考えにくいです。大手は義務化になればむしろ喜ぶんじゃないでしょうか。反対するとしたら建築単価が低い建売業者かローコストメーカーかも知れませんが…。そんなに圧力かけるかなあという感じです。
ひょっとしたら、国交省の役人さんが勝手に忖度しているんじゃないか、という気さえします。
三つ目のエネルギーのムダを省く、というのは日本の場合基本的にエネルギー資源がないほうの国ですので、エネルギーの無駄というのはできるだけやっぱりなくすべきですよね。
ムダが多いと生産効率が悪いので利益の割合が減ります。日本はこんなに売り上げがあるのに一向に労働時間が減らないということが続くことにつながります。
そして、結局のところ、外国にエネルギーを頼らなきゃいけないっていうことがずっと続くわけですね。
それこそ今は原子力発電所を止めていますので、ほとんど原油に頼ってる状態ですし。
そうすると、やっぱり普通の住宅もそうですし、ビルなどの大規模建設物、こちらの方もどれだけ断熱性能の高いものにしなきゃいけないかっていうことになるわけですよね。
千葉県では、学校のエアコンをどうのこうのっていうことで話題になってましたけれども、正直なところ断熱性能の低い各教室ににエアコンつけてガンガンあっためたり冷やしたりするぐらいだったら、おそらく学校全体の断熱性能を高めて、エネルギーが逃げないようにするしもしくは入ってこない要は暑くなりにくく寒くなりにくいそういうふうにした方がむしろ電気代も安くなってトータルでは元が取れるはずなんですよね。
四つ目の理由として挙げましたがやっぱり健康は大事ということです。
国で断熱リフォームをした家とそうでない家の調査発表を見ると、やっぱり特に冬なんですけども、冬寒い部屋は心臓ですとか血管に対しての負担が高いんですよね。
特にその影響というのは女性より男性の方が受けやすくて、高齢者ならなおさら受けやすいっていうのがあるわけなんですけども、これが若い人どうか若ければいいのか、大丈夫か平気かっていうとそんなことはなくて、血管リスクが高まりますし、寒ければ布団から出たくないっていうのが人情なわけで、かといって、エアコンONで夜中つけっぱなしにして部屋を暖めなければいけないというのは本当に無駄なことですよね。どんどんエアコン代とか電気代がかさんでしまう。エアコン付けっぱなしして部屋が乾燥して健康に良くないし
お金も出ていく。
それならやっぱり断熱性能を高めて、エネルギーのロスを防ぐ。冬暖かく、夏涼しいっていうそういう家を作った方がいいかなというふうに思います。
もちろんその分、お金は高くなってしまうというのはもちろんあるんですけども、でもそのために基準もずっと低いままでいいか。というと、これはやっぱりどこかで、義務化っていうのをしないと、あげられないものじゃないかなっていうふうに思います。
問題は、今説明の義務化ということ、具体的には「お客さんこのお家はどのぐらいの断熱の家ですよ」という説明の義務化っていうのをするわけなんですけども、でも一般の消費者からしたら、その辺のことっていうのはよっぽど勉強しないと、なかなかわかりづらいんですよね。
たとえば2025年に義務化になったら断熱性能の高い家が標準になりますから、基準を満たしていない家は当然、中古として出ても、標準じゃない家はお金にはならないですよね、評価されないわけですから。将来的に、後を継いだ子供、相続した子供にとってもそれは単なる負担でしかなくなってしまうわけですね。
もちろん家があってそれを断熱性の断熱リフォームするっていう手は、ありますけれども、やっぱり限界はあります。と、こういうところまで説明はたぶんしない。
売れないし、リフォームするにもお金がかかるから住まない⇒空き家 という道筋が見えるようです。
そうならない為にも早く義務付けしたほうが良いと私は思っております。
記事 コミュニティービルダー協会 浄法寺 亘
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