国産材利用 杉の木について
今回は、日本の建物の材料としてよく使われている「杉」について、お話をしようと思います。
杉っていうと本当に身近な材料で、柱によく使われているんですけれども、なぜ杉が古来から日本の家に使われていたかと言うとやっぱり
・真っすぐ育つ木であるいうこと。
・加工がしやすいということ。
・日本に多く生えている。
いうことがあると思うんですけども、実はこの杉っていうのは日本の固有の種なんですよね。
固有の種ってのはどういうことかというと、他の国には元来生えてない。ということなんです。
ただよく他の国のスギの名前でレバノン杉とか、杉という名前がついているのがあるんですがこれは実は杉ではないんですよね。
例えばレバノン杉とかは実は松の仲間であって杉ではありません。
面白いところなんですけども、かといって日本の中では結構いろんな名物があって、有名なところで言うと屋久杉とかですね。
私がいる千葉県なんかですと、山武杉ぎという有名なのがあります。
そういったいろんな杉の木があるわけなんですけど、例えば神社なんかに行くとよく大きい杉の木があります。伊勢神宮なんかでも参道にすごく大きな杉があったりしますけれども日光の杉並木なんかも有名ですよね。
実は日本神話で言うと、神様っていうのは杉の木を通って天から地に来て帰って行くときも杉の木を使って、戻っていく。
そういったことがあるんですそうです。これっていうのも多分、杉の木っていうのは日本に生えてる木の中で、実は一番高く育つ木なんですね。最大50 mっていうのが、あったそうなんですけれども、いわゆる屋久杉とかああいう本当に樹齢が2000年とか行くようなものですと、25メーターぐらいになるですね。25メーターっていうとかなりの高さですけれども、多分10階建てぐらいなんですかね。
そのぐらい高くなる。高くなるから多分、天まで届くんじゃないかって昔の人が考えたのかな、というふうに思います。
神話つながりでいうと須佐之男命(スサノオノミコト)が有名です。
スサノオの体毛から木を生み出した、という神話がありますけれども、杉の木はどこの毛からできたかっていうと、鼻毛ですね。
鼻毛から杉が生まれた。
ちなみにヒノキは胸毛
楠は眉毛からできた。
と言う言い伝えがあるそうです。そんな神話にも出てくる杉の木ですが、日本ではすごく植林されていて、戦前なんかは統治下にあった台湾とか朝鮮でも植林の方はされてました。
今はそれこそスギ花粉で皆さんに嫌われたりとか、することもあるんですけれども、実際にですね、建築業の皆さんはよく知ってるところですけども、床材なんかに使うとですね、無垢の杉板床は色が綺麗だっていうのもありますけども、私の感覚としてはすごくやわらかめですねやわらかって言っても、その国々しているわけではないんですけども、例えばオークとか、のフローリング無垢のフローリングですよねヒノキなんかもそうなんですけども、比べると、歩いていて衝撃が少ないっていうんですかね。そういったところがあります。
当然少し柔らかいので傷がつきやすいというところもあるんですけども、それでも、長く使っていく中では家族の思い出とも言えるわけで、私は結構好きです。また、香りが良いというのもあります。
どちらかというとヒノキなんかは少し甘めの臭いがするんですけども、杉はそれに比べるともうちょっと清浄な感じがしますね。
実際に部屋の壁に無垢の杉板を貼ると調湿作用があったりします。
そんな身近な木である杉ですけれども、さっきの植林っていうところで言うと今日本では杉林の維持が難しくなって問題になっていたりします。植林するときっていうのは最初はたくさん植えるんですよね。
密に植えるわけなんですけども、その中で元気な木を残して、そうじゃない木を追う途中で間引く、そういう作業があるわけなんですけども、その間引くって作業ができなくなっちゃうんですね。
間引くっていう作業ができなくなるとどうなるかっていうと密のまま育ってくる。
密のまま育っていくとどうなるかっていうと、細く育つっていうことなんですよね。
細いまま育って、上のほうは葉が茂るわけなんですけども、密に育ってるもんですから、地上に光が、届かなくなっちゃうんですよね。
地面に光が届かないでどうなるかというと「緑の砂漠化」って言いまして、光が入らないので、他の植物が育たないですし、また植物が育たないっていうことはそこに来る動物、ちっちゃな動物なんかもいなくなってしまうと結果どうなるかっていうと、根っこがむき出しのなんていうんでしょうか、全てが枯れた状態みたいな状況になって、木が倒れやすくなるんですね。
木が倒れやすくなるとどうなるか。
台風のときとかに倒れてしまったりするわけなんですけども、ゲリラ豪雨なんかで土砂崩れが起きたりとかそういったことになってしまうんですね。
今日本の国産材自給率っていうのも、30%を超えて40%近くまで今行こうとしていますけれども、ある程度やっぱり育った木っていうのは実は使ってあげた方が、山にもいいですし、日本のためにもなる。部屋に使えば、健康にもいい。
ちなみに無垢の木をなでるとですね、血圧が落ち着くという実験結果が出ています。
ぜひ皆さんもですね、身近なところに気を使ってほしいなというふうに思います。
特に建築会社、木造の住宅を建てる会社さんでしたら、お客様がいらっしゃる応接室とか、例えば机をスチールではなく、木のものに変えるという手もありますよjね。
最近なんかですと私の知り合いで、KIJINの石川さんって方が既存のデスクに置ける向くの杉の木をトップボードなんかもあります。
ぜひそういったものを使って「木はいいんですよ。だから僕たち木を勧めているんですよ。」
という、そういったアピールなんかにもぜひ使ってほしいなっていうふうに思います。
記事 コミュニティービルダー協会 浄法寺亘
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