コミュニティービルダー協会は
「内閣府beyond2020」の認定および「外務省JAPAN SDGs Action Platform」の紹介団体です。

工務店 営業 ジョブズとビジネスと「弓と禅」

公開日: : 住宅営業, 社会

ジョブズ 弓と禅

 

こんにちは、コミュニティービルダー協会の浄法寺です。

先日、ご縁がありましてジャパンユニバーシティ(JU)さんの依頼で、「暮らしとビジネスに役立つ弓道の心」というお題でお話をさせて頂きました。そのお話のために色々調べるなかでスティーブジョブスと弓についての結びつきについて考えるところがありました。

 

ジョブスが生前愛読していたと言われる本の中にオイゲンヘリゲルの「弓と禅」という本があります。この「弓と禅」というのは大正時代に日本に来ていたドイツの哲学教授が禅について学ぼうとする中で弓道の稽古をするのですが、新カント派の教授ですから、理路整然としたものの考え方をするわけです。それゆえに納得ができず悩むことが多く出てきます。最終的には師匠の言うことを理解できるようになっていく、 そういう内容なんですが、私が思うに日本人にとっても私のような弓道人にとってもこの本の内容を完全に理解できるかと言うとなかなか難しい内容になっています。

 

ちなみにジョブスの愛読書だったと言われているこの本ですが、この本のどこが気に入ったのか調べてみましたが明確に述べられた情報は掴めませんでした。ただジョブスの禅の師匠である乙川弘文さん(曹洞宗の僧侶)という方が京都大学の学生時代に弓道を始められてその後も続けていたという話がありましたので乙川さんから勧められたのかもしれません。 この乙川さんにジョブスは相当惚れ込んでいたらしく、自分の結婚式の教導役つまりクリスチャン式の結婚式で言う神父の役割をしてもらったり、自分の家に住まわせたり、乙川さんが亡くなった時には嗚咽しながら友達に電話していたそうです。

 

本題に戻りましょう この本のどこにジョブズは引かれたのでしょう。彼のことですからビジネスに関係していると思います。生前の言葉からの私の推測ですが

「的を狙うな」

こういったところが参考になったのではないかと思っています。

 

「的を狙うな」著者のヘリゲル教授が阿波先生に言われて一番悩んだところでもありますが的に矢を当てなければいけないのに狙うな、とはどういうことか教授にはさっぱりわかりません。西洋の考え方というのは自分と対象というのをくっきり分けます。日本人は結構曖昧なところがありますよね。普段の会話でも主語を省くことは結構多いです。それでもけっこう通じてしまう。

 

ただ西洋の場合は歴史的に大陸という中で言葉も風習も違う民族との色々なコミュニケーション、会話であったり逆に戦いであったりそういった中では曖昧さは誤解の元になりますから、自分と他者をくっきりせざるを得なくなったのかなと思います。

 

この的を狙うなというのは正確には「的にとらわれすぎてはいけない」ということです。弓道では手先の狙いに集中しすぎて体のバランス(重心や力点)が崩したり、精神的に迷いが出たりして的を外すということがよくあります。結果に囚われてプロセスを疎かにしてしまい、失敗するという典型です。

 

ちなみにジョブスは生前、

「顧客に何が欲しいかを聞いて、それを与えようとするだけではダメだ。」

と言っています。常に革新的なものを世に出そうとしたジョブスらしい言葉ですよね。ただ現状を叶えるだけでは未来を引き寄せることはできないということだと思います。弓道で言えば弓を引き絞って離した先にある的と言うのは未来です。しかし、その未来にたどり着くためには目に入る的と手元だけに気を配るのではなく、自分では目に見えない自分の体の動きに気を配らなくてはいけません。これを阿波先生は「内的な的」と言っています。体のきちんとした射行をおこなえば的に当てることが可能になります。「正射必中」と言ってプロセスが正しければ必ず的に当たる。逆に言えばプロセスが正しくなければ安定した当たりを得ることはできません。

 

ジョブスもきっと「どこまで商品に盛り込むか」はとても悩んでいたのではないでしょうか。盛り込みすぎても高くなるし、新しい機能が評価されるとは限らないですから。住宅業界でも優れた営業、設計というのはもちろんヒアリングに優れているのですが、それをビジネスといえば的というのはお客様になるわけですからお客様の表面的な要望を気にしすぎるなということではないかと思います。本当の要望を捉えプロとしてどんな機能やデザインがそれを叶えるのかそれを考え抜くのが大事だということなのではないかと思います。

 

記事 コミュニティービルダー協会  浄法寺亘

プロフィール画像

この記事を書いた人

浄法寺 亘

工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。
今動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」
※8月実施予定。
住宅サイトの運営もしています。

福島県 喜多方市出身
県立会津高校卒
市立高崎経済大学卒

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr
とっておきの見込み客発掘法
https://x.gd/001or

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校
その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

商品の差別化へ!制振装置はこちらから →耐震・制振装置

友達申請お待ちしてます! →代表浄法寺のfacebook

工務店のネット集客ならこちら →工務店情報サイト ハウジングバザール

関連記事

002_01

工務店 経営 エジソンが語る「成功者の秘訣」

2023/03/13 |

発明王として有名なトーマス・エジソン。 生涯の発明は1300! ゼネラルエレクト...

記事を読む

Hannibal_Slodtz_Louvre_MR2093

ハンニバルと工務店営業

2017/07/20 |

コミュニティビルダー協会ブログ 「ハンニバルと工務店営業」 今回は僕の好きな世界史の中から工...

記事を読む

003

AQグループ 木造8階建ての社屋を竣工。コストは通常の1/2!

2024/04/29 |

この度、アキュラホームのAQ Group(東京都新宿区)が埼玉県さいたま市に木造の本社ビルを竣工しま...

記事を読む

20211210-1fa59e069b2b3660913e429382acf9f8b6f2ba3c

工務店 営業 家の中でこどもが事故にあいやすい場所は?

2024/10/11 |

今回は、積水ハウスが実施した「住まいにおける子どものヒヤリハット調査(2024年)」の結果を...

記事を読む

  • 木の家住宅サイト『ハウジングバザール』

    もし、木の家をつくっていて、もっと多くのお客様と出会いたいという会社さんはぜひ見てください。
    掲載のお問合せは、画像をクリックして下さい。

  • 協会の著作

    代表理事の浄法寺が書いた住宅営業向けの本です。特にこれからの住宅営業向けに基本的な考え方と流れについて書いています。

  • 協会の著作

    代表理事の浄法寺が「SDGsをどうすれば建築業に活かせるか」を具体的な事例を取り入れながら書いた本になります。

  • 当協会監修の本です。工務店さんの集客に役立つアイデアがたくさん詰まってます!!

  • 僕たちが応援している【建築会社ができる社会貢献】のひとつのかたちです。

S