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「エネルギー白書2017②」

公開日: : 未分類

コミュニティビルダー協会ブログ

6月上旬気になったニュースから

 

前回の続きです。

さて、ヨーロッパなどと比べるとよく「省エネ後進国」と言われている日本ですが、実質GDPあたりのエネルギー消費での比較が下記のグラフです。

FireShot Capture 295 - - http___www.enecho.meti.go.jp_about_whitepaper_2017pdf_whitepaper2017pdf

なんとなくドイツあたりが一番低いかと推測したのですが、これで見ると

1位 イギリス

2位 日本

3位 ドイツ

4位 フランス

5位 アメリカ

となっています。といっても4位のフランスまでは0.05~0.1の中にいるので、ほぼ団子状態です。

アメリカはやっぱり自国で石油が豊富に出るので少し高めなんでしょうか。

1位のイギリスでは1999年に電力が完全自由化しており、もっとも競争が激しい地域ということですのでそれが影響しているのかもしれませんね。

 

 

ここで日本の家庭部門のエネルギー消費の動向(第1章第2節ー2)について見てみましょう。

建築関係であれば一番きになるところですよね。

まず、最終エネルギー消費の構成比です。

FireShot Capture 296 - - http___www.enecho.meti.go.jp_about_whitepaper_2017pdf_whitepaper2017pdf

全体の13.8%ですので、構成としては大きくないのですが省エネのほうが家計的にも、健康的にもいいですよね。

ところで電化製品は携帯電話やパソコンなど個人所有が増えているわけですが、エネルギー消費はふえているんでしょうか。

ここ50年の推移を見てみましょう。

FireShot Capture 297 - - http___www.enecho.meti.go.jp_about_whitepaper_2017pdf_whitepaper2017pdf

1990年代後半から横ばいというか少し下がっていますね。白書には「トップランナー制度を中心とした省エネルギー技術の普及と国民の環境保護意識の高揚に伴って」と理由付けていますがどうでしょう。僕の実感からすると、PAM式インバータエアコンをはじめとした家電のインバータ化と本州での住宅のペアガラス化が広まったのが大きかったんじゃないかという気がします。僕が住宅営業を始めた1998年ごろ大手ハウスメーカーではペアガラスの標準装備化が始まっていましたし、エアコンに関しては新品を買っても効率がいいので数年で元が取れる、と言う状態でしたね。バブルがはじけた不況が10年近く続いてみんなの節約傾向が固まったのも大きいんじゃないでしょうか。

と思ったら主要家電製品のエネルギー効率の変化のグラフもありました。

FireShot Capture 298 - - http___www.enecho.meti.go.jp_about_whitepaper_2017pdf_whitepaper2017pdf

 

改正FIT法について(第2章2節ー2より)

FITでは、認定の取得だけを行い、再エネの運転開始が未稼働のまま設備価格の低下を待っている案件や、運転開始をしないで認定の権利が転売される案件も存在していました。こうした未稼働案件の滞留は、系統制約が顕在化する中で、系統枠の空押さえにより後発の高性能・低価格の事業の参入の妨げとなり、潜在的な国民負担の増大をもたらす恐れがあります。こうした状況を解決するため、改正FIT法の施行日前である2017年3月31日までに電力会社と接続契約(連系承諾および工事費負担金契約)を締結していない過去FITの認定を受けた事業者については、FIT法に基づく認定(FIT認定)を原則失効することとしました。

…こんなところでも転売ヤー問題がでていたんですね。

さて、気になるところで

「中長期的な価格目標の設定」というのがありまして、発電形式によっての発電コスト目標などが出ています。

①太陽光
・ FITからの自立を目指し、以下の水準を達成。
・ 非住宅用太陽光:
2020年に発電コスト14円/kWh
2030年に発電コスト7円/kWh
・ 住宅用太陽光:
 2019年に調達価格が家庭用電気料金並み
 2020年以降、早期に売電価格が電力市場価格並み

 

②風力
・ 20kW以上陸上風力:2030年までに、発電コスト8~9円/kWhを実現。FITから自立した形での導入を目指す。
・ 20kW未満の小型風力発電:導入動向を見極めながら、コスト低減を促し、FITからの中長期的な自立化を図る。
・ 洋上風力発電:導入環境整備を進めつつ、FITからの中長期的な自立化を図る。

…すこし期待されていますね。

 

③地熱

・ 当面は、FITに加え、地元理解促進や環境影響 評価手続の迅速化等により、大規模案件の開発 を円滑化。

・ 中長期的には、技術開発等により開発リスク・ コストを低減し、 FITからの自立化を図る。

…まだあまり期待されていない感じですね。

 

④中小水力

・ 一度新規に地点開発を行った後は、調達期間 終了後も必要な修繕を行っていくことにより、 低コストで長期的な発電を行うことが可能。

・ 当面はFITに加え、流量調査等によるリスク低減 を進め、新規地点開発を促進すると共に、技術 開発によるコスト低減等を進め、FITからの中 長期的な自立化を図る。

…まだあまり期待されていない感じですね。

 

 

⑤バイオマス

・ 燃料の集材の効率化等の政策と連携を進めなが ら、FITからの中長期的な自立化を図る。

…ぜんぜん具体的ではないのですが、地方自治体では住宅建築時の補助金を出しているところもありますので伸びていく分野ともいえます。

 

次回に続きます

 

記事:コミュニティビルダー協会理事 浄法寺

 

 

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