コミュニティビルダー協会ブログ ~大和ハウスの木造本格化~
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~大和ハウスの木造本格化~
皆さんニュースや新聞でも見ていると思いますが、軽量鉄骨造の雄として大手ハウスメーカーの代表ともいうべき『大和ハウス工業』が”脱プレハブ”を合言葉に木造住宅を全国展開していく、との発表がありました。
現在の大和ハウス工業の売り上げは2017期
3兆5,000億円で住宅業界ではダントツの1位
2位の積水ハウスの2兆900億円の1.5倍以上と引き離しています。
ただし、下の表を見てもらえればわかりますが純粋に住宅事業の売り上げでは
大和ハウス 1兆7,358億円
積水ハウス 1兆9,469億円
で逆転します。その差約2,000億円となります。
ここから日経電子版の引用です
新製品「プレミアムグランウッド」の販売価格は1坪(3.3平方メートル)あたり100万円以上を想定。
首都圏や近畿圏などで展開し、初年度50棟の販売を目指す。同日午前、兵庫県芦屋市で先行的に建てた木造住宅を披露。
大友浩嗣取締役常務執行役員は「プレハブ住宅でできないものを実現していく」と話した。
顧客1人につき、営業・設計・施工の担当者による専任のプロジェクトチームを結成。
無垢(むく)の木材や特注の木製トリプルガラスサッシなどを提案し、品質保証などで設計事務所に対抗する。
同社は木造建築も手掛けるが工業住宅の手法を取り入れてきたため、設計の自由度に限界があった。
2016年の新設住宅着工戸数は前年比6.4%増の96万7237戸で持ち家も増えた。ただ、長期的には世帯数の減少は確実。野村総合研究所は30年度に新設住宅着工戸数が約54万戸になると予測する。坪100万円級の高級木造住宅は積水ハウスなど競合も力を入れている。
引用終わり
今回の発表では、高級木造住宅2020年度(あと4年)までに5,000万円クラスの住宅を2020年度までに3,000棟まで育てるということですので、
5,000万円×3,000=1,500億円
の売り上げを見込むわけです。これで差は残り500億円となるわけです。
おそらく住宅部門だけでも
10年以内には積水ハウスの売り上げを抜く
目算ではないでしょうか。
なお、販売に関してはまったく別の事業部を立ち上げるわけではなく今までの営業があたるとのことですので、
現在、木造事業部にいる人員を少しずつ振り分けて教育するか、木造メーカーの営業を徐々に中途採用していくかするんでしょうね。
5,000万円クラスの住宅となると、いわゆる2,000万円クラスやローコストの住宅を担当していた営業では対応が難しいので一気に人員を増やすことは出来ないだろう、という目論見なのかもしれません。
競合としてぶつかるのは
都市部の設計事務所・積水ハウスのシャーウッド・住友林業
あたりでしょう。
ハウスメーカーの設計というと、画一的な設計しか出来ないというイメージがありますが、高級物件に関しては意外とそうでもないです。
実際に社内で行われているコンペなんかでは面白い設計が集まりますよ。もちろん全体からみれば一部だとは思いますが。
なにより、大和ハウスには賃貸部門や事業部門で培っている高所得層との見えないパイプがあります。
今まではそちらの部門からすれば単価が低いので積極的には受注に動いていなかったのかも知れませんが、木造事業部長の言う『今までとりこぼしてきた顧客を取りに行く』という言葉どおり、本気で取りにいくということではないでしょうか。
記事:コミュニティビルダー協会理事 浄法寺
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