木配り　９月号「エアコン」

木配り

今住んでいる自宅を建てて10年くらいになりますが、寝室と3人の子供部屋には最初からエアコンを設置してありました。
でも私の部屋には窓上に電源だけ作って置いて、将来もしもエアコンが必要になる様な事があれば付ければいいと、たかをくくっていました。
御殿場の夏は昼間は暑いですが朝夕は気温が下がり、窓を開けたま
ま寝ると朝方寒くて目が覚める様な気候で、寝室のエアコンを使うのもどちらかといえば、梅雨時の湿気が多くて寝苦しい時ぐらいでした。
しかもそれも年間10日ぐらいのもんでした。
それがまさか、エアコンを付けなければならなくなるなんて、本当に温暖化は進んでますね。
今年の暑さは桁違いです。
とにかく夜になっても温度が下がらない。
そして昼間も猛烈な暑さ。
身の危険を感じて私の部屋にもエアコンを設置しました。
今年エアコンを設置した御殿場市民の同輩が沢山いることでしょう。
予算さえあれば、小中学校にエアコンが付く日も近いでしょうね。エアコンが入り、私の部屋は快適になりました。
お陰で、部屋から出たくありません。
休みの日は部屋に籠り、アイスを食べてジュースを飲み、アマゾンの宅配で買ったナッツを摘みにオンデマンドで新作映画を観ていると、一日なんてあっという間に過ぎて行きます。アマゾンに物を発注すれば、大概は次の日に届きます。
便利な世の中になりました。
でも、部屋から出ると立ち眩み、なんだかけだるい。
体にはよくありません。
本当は夏は、汗をダラダラかいた方が健康的なのは、分かっています。
恩師である住宅研究グループの故冨田先生の言葉を思い出します。エアコンは快適じゃないんです、快楽なんです。
だから止められない。
そして体に害を及ぼす。
それは分かっているんですが止められない、麻薬とおなじですね。でも初老の身では、とにかく今年を生き残ろうということで、妥協しています。
冨田先生、なるべく使わない様にはしますので、お許し下さい。
とにかく、暑すぎる！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　英樹