永住型の住まいでありながら、同時にセカンドハウスでもある――。風光明媚な一宮海岸の景観をいつでも肌身で感じながら暮らせるT様邸は、まさにリゾートライクな魅力にあふれた一棟です。幼少期を一宮町で過ごされ、いつかは生まれ故郷に”終の住処“をとお考えだったというT様。念願かなって、手に入れられた土地は地元で「見晴(みはらし)」という名で呼ばれる、まさに絶景のポイント。山を背に、国道を挟んで九十九里浜と水平線を見渡せる小高い丘の中腹にそのお宅が建っています。
施主のT様は現在70歳。会社を経営されているご主人は仕事の関係で今も千葉市内にお住まいで、こちらには1人で暮らしていらっしゃいます。ただし40歳、36歳になられる2人の息子さんが、サーフィンやボディボードを楽しむために週末や休日になると奥様を連れてこちらに遊びに来られるそうで、今のところ淋しい思いをされることはないのだとか。したがってT様邸は、永住型の家であると同時に別荘用途も考慮した設計・デザインとしました。
たとえば生活の中心となるリビングは、T様がいつでも海を眺められるように2階に配置。そこから広いバルコニーへ出れば、潮風を肌で感じながらすばらしい景観を楽しめるようになっています。また、家の中心にはライトコートを大胆に設け、その周囲を回遊するようにホールをレイアウトし、各室を結んでいます。また中庭部分があることで、日中は居室のどの部分にも、十分な日当たりがあるなど、リゾートらしい開放感と明るさにあふれた家としています。リゾートっぽさをいっそう引き手立てている淡いピンクベージュの外観。コテむら仕上げの塗り壁が住まいの美しさを引き立てています。ライトコートならではの、この開放感と日当たりのよさ。まさにリゾートにあるプチホテルのような印象です。
ギャラリー
建築地: 千葉県一宮町
テーマ:
完工日: 2003年11月