近代和風と呼ぶにふさわしいモダンでしっとりと落ち着いたたたずまい。第二の人生を育くむにふさわしい家です。
第二の人生をどこでどう過ごすか――を真剣に考える方にご検討いただきたいのが”終の住処“。子どもは独立して、暮らしの主人公は長く連れ添ったご夫婦。それならお2人がとことん納得できる家を建ててみてはいかがでしょうか。
定年退職後はセカンドライフを新しい家で悠々過ごしたい――と終の住処を建てられる方が近年増えています。多くの場合、健康や将来を考えて、階段の昇り降りを必要としない平屋建てを望まれますが、K様邸もまた同様のケース。
施主様ご夫妻とそのお母様、3人で住まわれるということで部屋数もそれほど必要でなく、その分、個々の居室や趣味を楽しむスペースを充実させたいというご要望をいただきました。
火山灰など100%自然素材からなる薩摩中霧島壁が落ち着いた美しさを放つリビング。床暖房も導入して冬でもあたたか。畳コーナー(書斎)に設けられた収納。引き出し式で使いやすく、容量も見た目以上です。ゆったりと読書が楽しめるよう畳敷きの書斎をリクエストされたのはご主人様、日中は好きなピアノが弾けるように寝室を広くとり、グランドピアノを置くスペースを確保したいとご希望されたのは奥様でした。このほかにもお2人のご要望で、家の中心部に中庭が設けられ、今ではここに植えられた木々や季節の花が格別の風情をかもし出しています。
K様邸でもうひとつ特徴的なのは家族の独立性を保つ空間プランであるということ。施主様ご夫妻とお母様、それぞれ生活時間や暮らしのスタイルが異なるということでなるべく双方が干渉しないような配慮がされています。たとえば広めのLDと中庭をひとつの緩衝地帯として機能させることでご夫妻の居住スペースとお母様の居室をほどよく隔てるという工夫。上下階のない平屋でも、住み分けできるという好例です。
ギャラリー
建築地: 千葉県茂原市
テーマ:
完工日: 2004年07月