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懐かしさと自然の恵みに包まれて

無添加住宅の建て物はなぜか懐かしさを感じる。

健康住宅を謳う家は多々あるが、ここまで健康に配慮された家づくりをしている会社はそうそう見られないだろう。無垢材や漆喰などは然ることながら、接着剤として使用するものも米などを用いた自然のりを採用している。極限まで自然の素材にこだわっているという言葉に偽りはなかった。

社長の秋田憲司氏の著書を拝読したが、その内容は家づくりというよりも、まるで生物学・化学の書籍を読んでいるような実に興味深いものだった。さすがは植物学者を目指しただけの豊富な知識に溢れている。人の体のことや自然素材や有機材といったものの本質を見極め、その関係性を追究しているからこそ、無添加住宅の家は本当に体に優しいと実感できるのだろう。この懐かしさは人の遺伝子レベルに存在する「昔ながらの日本の良き家」の記憶によるものなのかもしれない。